【 my favorite nakes ♡ 】04. Creative Director / Photographer 市川 渚

my favorite nakes ♡で は、nakesのアイテムを日頃から愛用されている方達に、ブランドの好きなポイントやお気に入りのアイテムについて教えていただきます。
今回ご登場いただくのは、クリエイティブディレクター・写真家としてご活躍されている市川 渚さんです。
昨年夏にnakes PRの柿沼よりご紹介させていただいたことをきっかけに、ブランドを知り、アイテムを愛用してくださっている渚さん。
渚さんお気に入りのnakesアイテムや、これまでのアンダーウェア遍歴、渚さんがアンダーウェア・インナーに求める価値観などについて、nakesデザイナー古川のアイテム解説も交えながら座談会形式でお話を伺いました。
【 my favorite nakes ♡ 】04. Creative Director / Photographer 市川 渚

マニアックで面白く、ファッションとして可愛い!
市川渚さんが語るnakesの魅力と愛用アイテム
nakes PR 柿沼(以下 柿沼):渚さんて本当に気になったもの以外は商品贈呈も断られている印象があったので、nakesも興味がなかったら断られるだろうなと覚悟しながらご連絡したんです。でも展示会に来てくださったり、POPUPなどでご購入もいただいて。YouTubeやSNSでも実際にたくさん着てくださってるのを拝見して、本当に気に入ってくださったんだな〜と嬉しかったです。nakesについて、どのあたりを気に入ってくださったんですか?
市川渚(以下 市川):年々肌が敏感になってきているので、着心地とか肌あたりの良さも重要視したいんだけど、肌に優しいものってデザイン的にも優しいものが多いじゃないですか。年齢を重ねてから、ほっこりしているものを着ると「あれ?なんだか老け見えしてない……?」とテンションが下がってしまうんですよね。私はファッションはちょっと尖ったものが好きだったりするので、そんな自分の姿も嫌で。でも、肌に優しいものを着ないとしんどいな、と思うことも増えてきたんです。

nakesを教えていただいた時に、ビジュアルなどを拝見して、肌への優しさを謳ってるけど全然ほっこりしていない印象を受けました。エッジが立っているカッティングの甘くなさなど、他では見たことがないなと思って。どちらかというとインナーというより服に近い感覚で見ていましたね。それで、商品を送っていただいて実際着てみたら「なんだこれ!」って驚くような着心地の良さでした。心地よすぎて昨年の夏は本当にたくさん着ていましたからね(笑)。

: 2025コレクションの展示会にcoolmaxのニットブラタンクを着用して来てくださった市川渚さん
柿沼:嬉しいです!インスタに流れてくる渚さんを見ると、本当に結構な頻度でnakesのブラトップを着てくださっていて、見かける度にニヤニヤしていました(笑)。
市川:あとなんだろう、フルニットインナーの”見たことないもの”な感じ。裏には何もないけどパッドが入ってるし、細かい部分を見ていけば見ていくほど、マニアックな面白さがありますよね。その上で機能性も満たしているし、単純にファッションアイテムとして可愛い。
特にコットンシルクキャミはすごく気に入りました。まずカッティングが可愛い。胸元が見えにくいから、トップスはこれ一枚で、ボトムはデニムで全然出かけられる。素材も気持ちよくて、真夏に着ていても快適でした。
Cotton Silk Camisole / DARK MOSS

市川:実際たくさん着ましたし、もうこれ以外は着られないと思うくらい良かったです。ただ私の場合、胸にボリュームがないのでだんだん上にあがってきてしまう問題があって。しいて言うなら一個下のサイズが欲しいですね。
nakes デザイナー古川(以下古川):ニットは生地が伸縮するので、大きいサイズはある程度許容できるけど、下のサイズの対応はサイズ自体を小さくしないと難しいんですよね。特にコットンシルクキャミはアジャスターを省いた分、軽い着用感に仕上げているというのもあり......。
そういう意味では今季の新作のベアトップはアンダーのストレッチを倍にしてるので、サイズが小さい方にもよりフィットすると思いますよ。
Organic Cotton Bare Top / CITRUS

柿沼:渚さんはベアトップを展示会で試着した時に、試着室から出てすぐに「これすごい良い!」って言ってましたよね。実際に購入もしていただきました。
市川:そうそう!キタって思った(笑)。胸がちゃんと「すん」って収まりました。ネックが四角いデザインが好きなのもあり、うん、これって。
あと、私は黄色を購入したのですが、黄色って意外とデニムとかと合わせやすいんですよね。特にこの黄色はくすみが効いていて、派手な色ではあるけど差し色として普通に着やすいなと思いました。まだ季節的にあまり着れていないけど、今年の夏はめちゃめちゃいいよなと思ってます。
V Neck Knit Bra Top (Supima Cotton model):OYSTER WITE

市川:昨年のPOPUPで購入したVネックブラトップがとても良くて、これもたくさん着ています。丈が短いので冬にいいんですよ。何故ならインナーを上に着てもウエストのところに布が重ならないから。あと、繊細な造りなのに耐久性もあって、もう10回以上は洗濯してるのに全然くたびれないんです。
柿沼:本当に毛玉もなくて新品みたいですね。私もnakesのアイテムは何度も洗濯してるけど、くたびれなくて。耐久性がちゃんとあるのもアイテムの魅力のひとつだなと思っているんです。なんでこんなに強いんですかね?
古川:耐久性って何と比べるのかにもよりますよね。スポーツブラとかと比べると弱いとは思うんですけど。ウレタンが入ってるので、伸びの許容はあるのかなと思います。あと毛玉になりにくいのは、たぶん毛羽をおさえた加工をしたスーピマコットン*を使用しているからだと思いますね。
Vネックブラに関してもちょっとマニアックで、裏の肩紐にボタンホールをつくって調整できるようにしていて、その部分だけ編み方を変えているんです。
市川:そうそう、このボタンの仕様も見たことないと思いました。

古川:このボタンの仕様はすごく繊細な技術で、1900年代初頭のヨーロッパランジェリーにある仕様を模して工場に編み立ててもらっているんです。ポリウレタンもなければアジャスターもない時代にあったランジェリーの仕様をデザインの参考にしていて、ニットのディティールに活かしました。私はこのボタンの仕様がすごく好きなんですが、ボタンに引っ張られて破けてしまうことも起きやすいので、このアイテム以降は泣く泣く普通のアジャスターを使用しています。
この形をリニューアルして作ったのが、GOTS認証のオーガニックコットン糸を使用した、今の定番ブラトップなんです。スーピマコットンは糸が繊細すぎてちょっと弱いこともあり、機能性重視で、より使いやすく改良しました。
KNIT BRA TANK(Original Yarn)/ BLACK

柿沼:coolmax*を使ったブラタンクはどうでしたか?nakesの一番最初のモデルなんですが、私はこれがnakesのアイテムで一番好きなんです。
市川:これも昨年たくさん着ましたね。シャツの下とかに着ていたかな。真夏に着ていたけど、暑くなかったのはcoolmaxのおかげかも。何も考えずに着ていたけど、こうやって素材だけを見ると結構厚みがありますもんね。
柿沼:そうなんですよ、生地は厚めだけど汗をかいてもすぐに乾くから不快じゃないし、生地による暑さは、あんまり感じないんですよね。むしろふわふわで気持ちいい。

古川:ニットだと厚みがでるので、逆に洋服っぽく着やすいという狙いもあるんです。薄いと下着感が出やすくて、一枚で着るのが恥ずかしくなっちゃうし。あと、意外とTシャツとかシャツって汗をかいて張り付くと不快感が出やすいんですよね。ニットはその点、張り付きにくく、汗を吸収したら肌あたりも気持ちいい。生地に凹凸があるので、肌に触れる面積が実はシャツなどよりも少ないのかもしれないです。
※スーピマコットン:繊維の長い高級綿
※coolmax®️:アウトドアウェアやスポーツウェアの機能素材として発表された、吸水速乾性を備えた高機能ファブリック
服の邪魔をせず、快適で無駄のないものがいい。
渚さんのアンダーウェア遍歴
柿沼:渚さんはNY発のCUUP*のアンダーウェアも愛用しているとお話しされてましたよね。海外ブランドのアンダーウエアはネットで購入されるんですか?
市川:そうそう、CUUPはネットで購入したんですが、結果的に非常に当たりだったんです。でもあれは、アメリカに住んでいる友達からのおすすめもあったんですよ。
サイズで見てもブラは着用した時に自分の身体に合うかが全てだから、ネットでアンダーウェアを購入する際は仕方なくイチかバチかで買います。特に海外ブランドだと一番小さいサイズを買うしかないし、もうこれ以上でもこれ以下でもない、合わなかったら終わりだ!って感じで(笑)。
CUUPの場合はブラのアンダーにしっかりワイヤーが入っているのだけど、胸の部分は薄いネット状の布だけなので、服の邪魔をしないっていう良さがありました。もともとワイヤーは苦手なんですが、身体に合っているからか、CUUPは平気だったんです。

柿沼:イチかバチかで購入されて、失敗したこともあります?
市川:少し前のD2Cブーム(2020年前後)の時に気になって買ってみた海外ブランドのものもあるんだけど、あの時期に出てきたスタートアップ的なブランドって結構作りがチープなものが多くて、これだったら日本で買った方がいいなと思うものが多かったかな。
業界再編なのか、CUUPも2023年に買収されてからはサイズが変わったとか、伸びてすぐにダメになるとか、ネガティブな口コミが増えていて、それから私も怖くて買っていないんです。インディペンデント系のブランドは継続して買うのが難しかったりしますよね。

柿沼:CUUPの前はどんなものを愛用されていたんですか?
市川:昔は、伊勢丹のランジェリーコーナーでレース一枚みたいなヨーロピアンな下着を探して買ってましたけど、あれは高かったよねえ(笑)。
柿沼:レース生地のぺら〜っとしたやつって可愛いですよね!でも一枚じゃ着れなくないですか?これまで夏のインナーはどうされてたんですか?
市川:あんまり気にしないかもしれないです。そもそも胸があまりないから、Tシャツ一枚でも盛大に透けたりしない限りは別にいいかなって思うタイプです。逆にバスト部分に布が重なってどんどん厚みが出てくる方が嫌かも。ブラ、インナー、Tシャツ、ジャケット、布布布!みたいな(笑)。
だからアンダーウェアはよりシンプルなものを好むようになってきました。服の邪魔にもなるし、できる限り快適で、無駄のないものがいい。
※ CUUP(クープ):NY発のランジェリーブランド
真夏が楽しみに変わる一枚!
こだわりが詰まったnakesのブラトップ
柿沼:夏も年々暑くなってきてるし、アンダーウェアに求めるものも変わってきますよね。
市川:そうそう、数年前くらいからブラではなくブラトップの人が増えましたよね。私はそれ、今まで「ありえない!」と思っていて(笑)、もともとブラはブラとしてしたい派なんです。なんでブラトップが嫌かというと、自分の身体に合うものが見つからなかったからなんですけど。
よくあるファストファッションのブラトップは、カップが一体になっているせいかXSを選んでも胸の谷間までボーンと突き出る感じがあって、苦手で。きっと色々な数値を計測してサイズ展開もしているんだと思うんですけど、大多数を取ると私はこぼれるんだなって思いましたね。
古川:それを聞くと、nakesのブラトップを気に入ってくださったことがさらに嬉しいですね!

市川:それこそブラトップってnakesのやつくらいしか持ってないかも。昨年いただいた時に、よくあるブラトップと同じようにバストがボーンと前に突き出るのでは?と不安に思ったけど、そうならないんですよね。なんでだろう。
古川:前見頃と後ろ見頃で寸法を変えているんです。前後の寸法が同じ幅だと胸の大きさに布がとられちゃったりするので。nakesのブラトップはそうならないように、ただ編みあげるんじゃなくて、できる範囲でストレッチの強さや寸法の指示を細かく出しているんですよ。これはスポーツブラの知識がベースにあるからこそ、身についた考えだと思います。
女性の身体って筒じゃないじゃないですか。胸があるので、アンダーはちょっと締めて欲しかったり、複雑ですよね。nakesが目指したいのは、やっぱり着用した時に綺麗に見えるアイテムで、そこにファッション性は絶対に忘れたくないんです。
柿沼:アイテムを見れば分かりますよね、古川さんのそのこだわりが。
市川:うんうん、そして着るとやっぱり全然快適。夏が楽しみになる一枚でいいですよね。夏なんてもう暑くて憂鬱でしかないから(笑)。
柿沼:ぜひ今年の夏もnakesのブラトップをたくさん着ていただきたいです!
渚さん、今日はたくさんお話を聞かせていただき有難うございました。
◼️Creative Director / Photographer:市川 渚

ファッションデザインを学んだ後、海外ラグジュアリーブランドでのPR経験を経て、2013年に独立。以降、国内外のブランドやサービスのコミュニケーションデザイン、クリエイティブ制作、企画ディレクションを幅広く手がける。近年は写真家としての活動にも力を入れ、独自の視点と感性を活かしたパーソナルプロジェクトを展開。写真を主軸に、映像や文章を駆使し、日常の中に潜む美しさや、旅先での出会いを作品として発信している。
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